Recent Posts

がん一万人の声心身の支障, 60代 女性, 認知症の夫が肺がんになった時

5年前に肺がんIAと診断され、九州がんセンターで手術をしました。幸い転移もなく、現在は半年に1度通院してます。がんになったら、いつ再発をしないだろうかと心休まる時がありません。

がん一万人の声50代 女性, 私の望むこと

郡部に住んでいる高齢のがん患者です。できるだけ、在宅で過ごすようにしていきたいです。
郡部のため、在宅医もいない。緩和ケアも浸透する必要がある状況だと思います。もう少し体制が充実することを希望します。

がん一万人の声, 乳がん50代 女性, 相談支援センター

がん拠点病院の中には、相談支援センターがわかりにくい場所にあるところもあります。職員の方がどこにあるのかわからない、と患者に答えた病院もありました。相談できないで一人で悩んでいる患者さんも多いです。せめてがん拠点病院の相談支援センターは、患者さんのためにしっかりと機能してほしい。

がん一万人の声60代 女性(遺族), 告知, 胸線がん

夫の余命告知を私は一人で医師から伝えられました。「治療しなければ余命半年、治療しても1~2年」。元気でしたから信じませんでしたが、結果として医師の言葉に間違いはありませんでした。今は、正確に迷いなく言ってくださったことに納得しております。「治療しても1~2年」は本人には最後まで伝えることができませんでした。それがよかったのかどうかはわかりません。しかし、夫は自ら死期を正確に悟っていました。側にいた私はそれで救われました。

がん一万人の声60代 女性(遺族), 就労, 胸線がん

8年前に夫を胸腺がんで亡くしました。今は、患者・家族支援活動をしております。先日、三人の方から仕事に関する悩みを聞きました。

A氏(肉腫 50代 男性)
<大手企業で働いていたが、上司にがんを打ち明けたとき、柔らかい言葉ながら直接的な強い退職勧告を受けた。職場で自分が全否定されたようで居場所がないように感じた。実際に稼働日数が少ない月もあり、職場に迷惑をかけているという意識にさいなまれた。この先どうなるのか見えず絶えず不安を抱えていた。収入、治療等で生活が一変し、家庭も崩壊寸前までいった。自己都合退職要求に対し、何とか会社都合退職に変更させた。今も経済的に厳しい状況が続いている。>

Bさん(脳腫瘍 50代 女性)
<Bさんががんになったとき、夫が彼女に相談しないで、看護のため退職してしまった。彼も悩んだはずだ。退職したことが本当によかったのだろうか?常に申し訳ない気持ちになる。>

Cさん(大腸がん 40代 男性)
<大腸がんの治療を続けながら非常勤で私立高校の教師を務めていた。抗がん剤の点滴をしながら教壇に立ったこともあった。この1年間でがん患者でもしっかり働けるという証明ができたと思っていたが、4月から失職することになってしまった。非正規は簡単に失職する。失職をがんのせいにはしたくない。「働くことが治療」だということを訴えたい。>

患者自身や家族が失職したり、自ら職を辞したりして苦労をしています。治すための治療のみならず、社会復帰のための治療も医療者に求められる時代となっています。また、事業主は従業員の誰もががんになりうることを理解し、がん患者の特性を理解し、患者従業員の相談に応じて、患者従業員がやれる仕事を工夫するなどの協力体制をとることが必要です。企業は患者従業員が収入を確保できる仕組みを作り、そういう企業を都道府県は公表したらいいのではないでしょうか。「がんになっても安心できる社会」が国の基本計画の目標にもなっています。理解のある企業にはインセンティブを、理解のない企業には行政指導で理解を求めていってほしいと思います。

がん一万人の声, 前立腺がん50代 男性, 抗がん剤の副作用

放射線治療の副作用にはそれなりに難儀し、未だ回復の途上です。主な副作用は、排尿障害、排便障害、肛門痛、腰痛で、同じ総合病院内の泌尿器科(主治医)、放射線科、(主治医からの指示で)整形外科にかかっていました。痛み、違和感は速やかに訴えました。心配事ははっきり回答を要求する聞き方をしました。例えば排尿障害で尿が出なくなったらどう対応したらいいか、等。重要でないことでも痛い場合はしつこく訴えて対応してもらいました。効きの悪い肛門痛の薬を替えてもらう、等。対応できる範囲で、医師たちはきっちり対応してくれましたが、腰痛は原因が判らずで、今も悩まされています。

がん一万人の声, 前立腺がん50代 男性, 前立腺がん, 就労

事業主側も利益を最大限確保したいが故に、違法すれすれのところまでやってくるとの印象を持っており、啓蒙活動だけではやはり限界があり、最終的にはトラブルが起きた後に提訴する際の根拠となる法律の整備が必要と考えています。まだ働ける傷病従業員に対しての不利益待遇を禁止する法制です。逆に病状に配慮しない過酷な処遇も禁止する必要もあり、「男女雇用機会均等法の傷病者版」みたいな法律があったらいいと思います。
また家族は第2のがん患者です。どうしていけばいいのか判りませんが、家族を枠外に置いて議論してしまっては本質の半分を見失っていると思います。家族(配偶者、子供、親等)ががんになったときに退職しなくてもよい制度の整備がいるのではないでしょうか。がん患者の付き添い等の場合、介護休暇の基準に入らないケースも多いように思います。介護休暇の基準をがん治療者の看護に適する形に修正することが必要ではないでしょうか。家族を安定/安心させることが家族崩壊防止に重要です。がんを議論するとき、家族を抜きにしてはできないと思います。

がん一万人の声, 前立腺がん50代 男性, 前立腺がん, 就労

事業主は利益を出すことが使命なので理不尽なこともやってくる(降格、配転、減給等)。まさに、「がんハラスメント」です。がん患者が何とか会社に踏みとどまっても、実際は職場に居づらくなって辞めざるを得ない状況に陥ってしまうケースも多いと思います。がんハラスメントの社会での認知度を上げていくことが重要と考えます。がんハラで「鬱」になり「自主」退職に追い込まれるケースもあります。実際、「がんハラ」も「鬱」も「自主退職」も、起こっていても表には出てきません。例えば、私が鬱になって自主退職に追い込まれたとしてもそれは表に出てこない。私の働く企業は間違いなく引き続き「優良企業」にカウントされ続けるでしょう。がんハラをなくす社会的な動きが必要です。

がん一万人の声, 前立腺がん50代 男性, 前立腺がん, 就労

がん患者も生活をしなければいけない。収入の確保が極めて大事。再就職も大事だとは思いますが、大多数の人にとっては退職しないことの方が近道で且つ効果大だと思います。医師は真っ先に「仕事を辞めるな、退職してはいけない」と患者にアドバイスすべき。これで先ず患者は退職を思いとどまると思う。「治療には金がかかる」と端的に言ってしまってもいいと思う。
患者“側”は治療プログラムを理解しないといけない。それによって初めて事業主と勤務内容の交渉ができるのだと思う。ただ、実際には患者本人にとっては壁が極めて高いケースが多いであろうから、代理人的な仕組み、例えば「ワンストップ就労支援センター」のようなものが有効だと思う。患者の病状を理解し事業主と交渉できる、いわば、会社に物が言える仲介者の制度だ。今の産業医や社労士の制度にこの視点は全くない。

がん一万人の声, 乳がん50代 女性, 抗がん剤感受性試験, 乳がん

抗がん剤感受性試験は、個人個人が対象で、その患者から取り出したがん細胞や腹水・胸水を調べると、抗がん剤が、どれが効果がなくて(95%の的中率)、どれが多分効いているのかを調べる検査です。効くものの中で、一番、二番、三番とかランキング付け(55%の的中率)が出来る検査で、それが分かると、せめて効かないだろう抗がん剤の副作用で苦しんだり、QOLを落とさなくてすむのではないでしょうか。保険適応になっているのに、何故か普及しておりません。確かにシャーレーの中での検査なので、体の中での状態とは少々誤差はあるかとは思いますが、一つの指針には十分なり得る筈です。検査料が25000円(個人負担はこれの一割とか三割負担だけです)と安く、4種類以上の抗がん剤を試すと病院の持ち出しとなるそうで、病院としては取り組みにくいのでしょうか。しかし、小児がんを初めがんで苦しんでいる方々の苦しみを軽減できる方法として病院側にも考えていただけたらと思います。抗がん剤の効率的な投与は、保険資金の節約にもなりますしね。