はじめまして

夫は、2008年9月に中枢神経原発悪性リンパ腫という珍しい種類の悪性脳腫瘍であることが分かり、38歳で闘病生活が始まりました。当時、小学4年と6年の子どもを抱え、突然夫がいつまで生きられるか分からない状況に陥り、混乱の中にあった私は、病気のことが載っているサイトを調べたり、闘病記を検索したりする毎日でした。

 ところが、病気の説明は絶望的なことばかり、数少ない闘病記は途中で患者さんが亡くなって終わってしまっているものがほとんど。日々医師から治療方針などの決定を求められても、情報が少なすぎて判断できず、また、希望を持つこともできない状態でした。

 それから6年半が過ぎ、再発を繰り返しながらも奇跡的に寛解を保ち、生かされ続けている今、夫が高次脳機能障害など様々な後遺症を持ちながらも元気に会社に行き続けている現実が、もしかしたら同じ病気の方々を励ますことになるのでは、また、患者会などでもほとんど出会うことのない同じ病気の方々と情報交換ができるきっかけになるのでは、という想いから、ブログを書き始めることにしました。

 夫は記憶障害、注意障害、遂行機能障害、地誌的障害などなど色々な高次脳機能障害の症状があるため、6年も前のことを正確に思い出すことは難しいと思います。でも、患者本人の言葉に勝るものはないと思うので、夫の文章に私も少しずつ書き加える形ですすめていこうと思います。