Recent Posts

パラメディカ Pick Up! 闘病記 〜胃がん

パラメディカ
故星野史雄さんの闘病記古書店「パラメディカ」に 遺された7000冊の闘病記…
ホシノDB
故星野史雄さんの闘病記リストを整理し
順次公開しています

わたしのがんnet スタッフが、胃がん闘病記をご紹介します。

 「逸見さん報道」とガン、いま知りたいこと 

がん問題特別取材班編著 
ジャパンミックス 
1993.12.25
  • スキルス胃がん
  • タレント
  • 逸見本

センセーショナルに、がんをオープンにしたタレント本?のはしりと言えるもの。フジテレビアナウンサーだった逸見政孝さんの闘病記に続いて刊行された。 

短評

本人による記者会見がいかに大きな反響を読んだか。同時に一気にがん情報、がんへの関心が高まった出来事と言える。編書にある、がん問題特別取材班という仰々しさも時代を反映しているとともに、マスコミの対応、捉え方、情報の伝え方がわかって興味深い。

第1章 「マスコミが伝えた衝撃」の文末にある出典、引用一覧に週刊誌を含めあらゆるメディアがこぞって記事を書いていることで、当時の世相が垣間見える。
第2章 「がんについての37の疑問」は、一般の人が持つ、がんに対する疑問を丁寧に追いかけていて、まるで様々なタレントが登場する現代のバラエティー番組の台本のようでもあり、その意味でとても分かりやすい。テレビを観るように読み進めることが出来、情報が素直に入ってくる。

この本には、逸見さんの胃がんはスキルス性胃がんである事は書かれていない。非常に発見の難しい、また難治性の胃がんである事で当時の困惑、疑問、懐疑なども理解することができる。

いわゆる胃がんとは違う希少ガンの位置付けである。がん医療の進歩、世相の変化という視点でも興味深く読めると思われる。28年も前の事ではあるが、現代にも通用する基礎知識満載の一冊。

2016年に発表された論文を参照されると、その発見・治療の難しさを理解出来ると思う。いわゆる、逸見本はこの他に4冊ほどが刊行されている。

2021年1月30日 読了 スタッフY


ものいう患者 参加する医療を求めて

著者 小林俊三 
名古屋市立城西病院元院長 1940生 満州出身 
専門分野/乳腺内分泌外科
幻冬社 2014.12.5
  • 胃がん
  • ステージⅣ  
  • 肝転移
  • 手術不能 
  • 抗がん剤治療
  • インフォームドコンセント
  • 乳腺外科医
  • 患者が参加する医療

「Ⅳ期胃がん」だとわかったとき、私は医者を辞めて患者になり切ると決めた。 〜後悔しない生き方をするために知っておきたい病との向き合い方〜 「任せる医療」から「参加する医療」へ。患者に期待される役割とは? 

短評

肺気腫と肝臓に転移の790ある「胃がん」 第2章 私的闘病体験から学ぶに、自ら体験したインフォームドコンセント(IC)が語れています。医師であり、部位は違っても専門医ですから主治医の説明はほぼ共有できるので、ICは素人であり今後の生活の重要な担い手であろう妻に対しての説明、具体的でわかりやすい言葉で説明する通訳としての体験が語られています。

胃がんだが、肝臓に転移があるので手術はできない。ショックを受ける妻への説明、自身への納得の体験から、患者の医療への参加の必要性を身をもって実感する。 章末に、コラムが挟まれていて、その4は井伏鱒二が、于武陵の五言絶句「酒を勧む」を戯訳したと言われる「さよならだけが人生だ」という詩が載っている。興味が尽きない一冊。

2021年1月30日 読了 スタッフY


余命半年 僕はこうして乗り越えた
~がんの外科医が一晩でがん患者になってからしたこと~

著者 西村元一
ブックマン社 2016.9.26
  • 胃がん 
  • リンパ節転移 
  • 手術 
  • 抗がん剤治療

自分ががんにならなければ、多くのがん患者さんに対して何の疑問も持たずに当たり前のように抗がん剤治療を続けていたと思います。自分が受ける立場になったことは、ある意味自分の治療のやり方を検証する機械になりました。 西村元一」

コメント

本書は大腸がんを専門とする現役外科医が「何もしなければ進行性の胃がんで余命半年」と宣告される。僕はもう「いつか」はない。だから「今すぐ」やるのです。

医師から患者の立場になり見えたこと。がん患者初体験の日々。患者と医師との間にあるフリやズレに気付き。家族への思い。がん患者が自分らしく生きられる場所「金沢マギー」の立ち上げ。

巻末付録には著者の反省も踏まえた「がんと診断される前に、もしくは診断されてからやらないといけない」8項目が具体的に述べられています。

2021年1月30日 読了 スタッフH



黙っているのもうやめた
~がん体験者としての逸見晴恵最新エッセイ対談~

著者 逸見晴恵
日本医療情報出版 2003.7.1
  • 胃がん 
  • 子宮頸がん
  • 骨髄異形性症候群
  • エッセイ
  • 対談

〜夫・政孝氏没後十年。私もガンだった〜
今はがんに対する憎しみ、恐れはなくなりました。ただ、付き合い方がわかりました。そして、どんなときも人生の主役は自分なのだから、決して病気に主役の座を明け渡しててはならないということも。今なら言えます。「私、がんだったんです」

コメント

配偶者亡き後、人間ドックでわかった子宮頸がん。
「まーちゃん、私生きてます!」がんと闘い前向きに生きる日々のエッセイと、がん治療の専門家やがん体験者との対談をまとめた1冊です。

part 1 医師に望むこと、期待すること
part 2 私たち、患者の意識も変わらなくちゃ
part 3 前向きな生き方が病の薬
part 4 健康に暮らすためのヒント


2021年1月30日 読了 スタッフM


故星野史雄さんの闘病記古書店「パラメディカ」に 遺された7000冊の闘病記は、星野さんの思いを受け継ぎ、私設闘病記図書館パラメディカが伊豆高原に開館しました。原則、毎月第1、第3の金曜、土曜が開館日です。

HOSHINO DBはパラメディカ蔵書のデータベースです。約160冊の胃がん闘病記をHOSHINO DBに掲載しました。