がん語らいの交差点 わたしのがんカフェ

星野史雄のパラメディカWeb書店

未来のことは未来の私にまかせよう
31歳で胃がんになったニュースキャスター

  • 著者
  • :黒木 奈々
  • 出版社
  • :文藝春秋
  • 発行年
  • :2015年

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星野店主の書評

 著者は1982年生まれ。元・毎日放送報道部記者、フリーアナウンサーを経て、2014年4月にNHK・BS-1 “国際報道2014”のキャスターとなる。同年8月末に胃がんと診断され、がん研有明病院で胃を全摘、TS-1とシスプラチンの抗がん剤治療を受ける。この本には2015年1月に番組に復帰するまでが記されている。タイトルは大学時代の友人の「未来のことは未来の奈々にまかせれば大丈夫だよ」という励ましのメールから。出版から半年後、黒木さんの訃報が伝えられた。店主(星野)は一時、よく民放のニュース専門チャンネルを見ていたが、そこで目立ったキャスターが黒木さんだった。“国際報道”に抜擢されたばかりだったのに、スキルス胃がんでも長生きされる方が増えてきたのに、残念としか言いようがない。