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2013年(平成25)6月。職場の健康診断で右胸にしこりがあるのが触診で分かり、すぐに精密検査を受けて、その結果乳がんの告知を受けました。 私は癌=不治の病・死という単純なイメージしか持っていなくて、自分が今どのような状態であるのか、聞いていてもまるで耳に入らずに、恐怖で一杯でした。
また、ひとり暮らしをしていて仕事もしており、生活をどうするのか、手術・入院となると職場にも話をしなくてはならないし、続けることができるのか不安と、また親に話しをするのが辛く、途方に暮れていました。
私は養護施設で働いています。虐待等事情があり親と暮らせない・・2才~18才の子どもが生活している施設で保育士をしています。小学1年生~高校3年生の男の子のグループを担当しているのですが、仕事にはとてもやりがいを感じていました。それでやっぱり辞めたくないと思い、同僚に相談して、続けていけるようにどうすれば良いか重ねて話をさせて頂きました。
仕事、するべきことがあれば、恐怖心から少しでも逃げられ、違う角度から見つめることができるかとも思いました。職場でがんになり、仕事を続けたいと思うのはわたしがはじめてだったので、沢山の人や子供たちに負担や迷惑をかける形になったのですが、「待っています」という心強い言葉を頂き、やる気が湧いてきました。
またCTやMRIの検査に卒園した子どもが心配してついてきてくれたりと、うれしかったです。おかげで心の回復ができ、まだ親に言えていなかったのですが、話をすることができました。

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私は世間では名の通った大企業で働いているのですが、業務に穴をあけてはいけないので人事部門に対しては癌であることをすぐに通知しています。ほぼ同時に当面は通常業務に支障がないことも診断書を添えて通知しています。ところが残念なことに、明確な説明を受けることなく役職を解かれ平社員に降格とする人事となりました。詳しい内容はここでは述べないこととしますが、癌に対する社会的偏見は歴然と残っていることを痛感しました。ただ、大企業にはそれなりのノウハウも蓄積されているようで、この状態でも所得はあまり下がらないような仕組みとなっており、こうすることで訴訟リスクを回避しているようです。会社側に言わせると、病気を気遣い負荷を軽くするが収入には配慮するという建前であり、これ自体表面的には筋は通っていますが、患者側から見ると癌ハラスメントではないでしょうか。おそらく、中小ではもっと厳しいのでしょう。日本という社会全体から早期にこの種の偏見がなくなることを願います。でも、おかげで仕事は暇になり、読書、旅行の時間はとりやすくなりました。