がん一万人の声40代 女性, イギリスからの声, がん当事者の家族

末期がんの母との最期を過ごした経験含めての感想です。

母は、最初の乳がんを発症してから、約5年近くは手術と抗がん剤で病気とうまく付き合いながら母なりに楽しい人生を送っていました。その後、肺に転移が見つかりました。しかし母は病気と闘う事をがんが頸椎に転移して歩けなくなるまでは諦めませでした。歩けなくなると介護が必要になり、父は自宅で最期を迎えたいと言う母の意見を尊重し自宅介護の手配をはじめていました。そんな中、父が突然心臓麻痺で急死し、母の生きる気力急速に下がって行きました。父の葬儀の手配や、父の経営していた会社の処理に追われ当面の母の自宅介護を進める事は不可能になり、緩和ケアを姉と弟と探しました。しかし、母の地元には緩和ケアがなく、一番近い隣の県の緩和ケアも6ヶ月待ちといわれました。6ヶ月も余命が無いのに…。
何とかがん患者でも受け入れてくれる老人ホームを見つけたのですが、老人ホームではがんケアの場所ではないので何かがある度に救急車を呼ばなくてならず、入退院の繰り返しでした。
そして、父が亡くなってから3ヶ月後、落ち着いた最期を迎える事はないまま母は病院で亡くなりました。

イギリスに住み数人のがん患者さんをお世話させてもらった経験から、言わせていただくと、日本の緩和ケアはまだまだ成長が必要だと思いました。こちらでは緩和ケアは大きな病院と付属してあり、その日すぐに入れます。そしてもし、がん患者が老人ホームなどにいても、病院から医師や看護婦が頻繁に訪れて来てくれる上、チャリティー団体から、pain control専門の看護婦を派遣してモルヒネを投与してくれたり、夜つきっきりで看護してくれたりもします。
今後、日本の緩和ケアも変わって行く事を願ってます。