皆さん、こんにちは。店員のあきひです。
今回ご紹介するのは、現在、鹿児島国際大学で教鞭を執られている種村エイ子さんの胃がんの闘病記です。
種村さんは、1994年に進行性の胃がんのため胃全摘手術を受けられますが、自覚症状が出てから、胃がんと診断されるまで半年もかかりました。その間、腹痛のため数十回も病院に駆け込みました。
その紆余曲折の様を読んでいると、病気のサインが見逃され、心因性の胃腸炎と診断され、結果として早期発見に至らなかった悔しい思いと怒りがひしひしと伝わってきます。
この様な体験を通じ、種村さんは、先輩のがん闘病記を多く読み、病気について情報を積極的に集めて、生き抜くためのあらゆる可能性を追求しました。
時には医師と衝突してしまうことも少なからずありましたが、“自分の命に責任を持つのは、自分自身である”との信念を持ち、自分の納得のいくケアを探し続けます。
出版されてから時間の経った闘病記は、医療情報に関して参考にしづらい点がない訳ではありませんが、底に流れている著者の思いは、がん患者にとっては、今でも共感でき、気付きを与えてくれる貴重なものです。
私も何十枚も付箋をはって読み進めました。
自分が自分の体の主人公になってがんと仲良く生きている種村さんの言葉に耳を傾けてみるのはいかがでしょうか。