ショックだったのは、ベッドから降りられなかったこと…

がん一万人の声, 咽頭がん70代 男性, 心身の支障(退院後), 舌がん

舌亜全摘出手術とリンパ節の郭清手術で3か月半入院。私は入院の後半には、自分の身体が余りにも自由に動かないので、一生懸命にリハビリ体操をやりました。
ところが、自宅に帰ってショックだったのは、翌朝自分のベッドから降りようとして、降りられなかったことでした。身体を横向きにして身体を起こそうとしても起き上がれないのです。悪戦苦闘の末やっと降りられたという有様でした。よく考えたら、病院のベッドは電動で身体を起こしてくれる上に、手すりがあるのです。それでベッドを降りられたのです。我が家のベッドは、そんな便利になっていないので、降りられなかったのです。一番の原因は、腹筋も背筋も全く萎えてしまったことにある、と悟りました。
それで退院後は、毎晩散歩を欠かさず、しかも散歩中は声を出して言葉の訓練を必死でやりました。当初は、こうした訓練も楽ではありませんでしたが、いつの間にか慣れて来ました。
現在は、毎朝ベッドの上でストレッチ体操と腹筋体操をやっていますが、それと同時に入浴時の首や胸のマッサージをやっています。少しでも首の周りの違和感を和らげるためです。
私は入院する前には、ゴルフをやっていてハンディキャップは11でした。退院したら何とか再開したいと思い、練習場に通いました。当初は一番短いクラブを振っても1球打つ度に、首から肩に掛けて、ツキーンと痛みが走り、ボールを20ヤード飛ばすのがやっとでした。
でも1年もすると、ボールを飛ばせるようになり、ゴルフ場に行きプレーしました。しかし他のプレーヤーに言葉が通じないとか、食事の時間が短過ぎるといった色々な問題があって、とうとう一番の趣味だったゴルフを諦めざるを得ませんでした。
これらの体験から、しゃべる事、食べる事、歩く事など、一見お互いに無関係に見える筋肉ですが、実はすべてが連動していて、それらすべてがリハビリに繋がっていると感じています。(「口腔咽頭がん患者会」提供)